東谷釣行…13

 

東谷出合に到着! 「東谷単独釣行…4年目最終回の1」

 

目標の東谷イワナ確認釣行は、最初にKちゃんと始めた時から通算
して5回目、
実に5年も掛かっている。

 

 雪渓の梯子を攀じ登り3年前に引き返した場所も通過してなんとか
「十字峡」
に到着した。ここから先は4年前に K ちゃんと歩いた道
だから、逆コースだが
大凡の見当はついている。あと2時間ぐらいで
行ける筈だ。

 

幸いなことに今回の体調は絶好調だった。途中で足が痛くなったり
バテて引き消す恐れは無かった。

 

時計を見ると午後2時半だった。十字峡で大休止、30分ぐらい休む
ことにした。
小さな吊り橋の下の剣沢の清冽な流れは十字峡の黒部川
左岸に流れ込んでいる。
待ち望んだクライマックスである。黒部川と
東谷の出合の光景が頭をよぎった。

 

「やっとここまで来られた!」十字峡の見える水平道の広くなった
場所に座り
込んだ。目標が近づき、期待と不安、いよいよ明日は滝を
越えられる、、、。

 

疲れていたが眠くはなかった。振り返えればあれから4年経っている。
いろいろ
有ったが「やればなんとかなるものだ。」

 

黒部川下流「欅平」から二人で向かった最初の1回と、単独で4回、
合計5回目
でいよいよ東谷上流部に入渓できそうだ。

 

東谷出合まで、あと2時間。はやる気持の一方、この十字峡で一泊
したい気分の両方だったが、どうせ到着は夕方になるし、先の事を
考えると東谷の出合まで行き、そこにテントを張る方が良いように
思えたので3時に出発した。

 

「S字峡」を過ぎ、予定通り5時頃に待望の「東谷出合」に到着した。
対岸に
「東谷」の合流部が見えた。

 

つり橋の傍の枯沢を用心して下った。黒部川左岸にテン場に良さ
そうな恰好の
砂地が有ったのでそこにテントを張った。

 

山の陽暮れは速い、8月とは言え、辺りはたちまち薄暗くなってきた。

 

 


 

 

本来なら、川を渡って対岸の東谷出合付近にテントを張るのが理想だが、
疲れて
いたしダム放水で水嵩も増していたので渡らないことにした。

 

「あれ!」  対岸に一人歩いている人が居るではないか、、、。
見間違いか、対岸100mぐらいの距離、目を凝らして何度見ても
人影である。

 

この時間に釣り人だろうか?何処へどうして戻るのだろう?自分の
知らない簡単
な道が有るのだろうか?それとも、どこかにテントを
張って泊まる予定なのか?

そのうち暗くなってきて、前方の人影は見えなくなってしまった。
錯覚だろうか?

 

確かに人が川伝いに、川の岸を数10メートル上下していた。道とか、
状況を聞
いてみたいと思ったが掻き消すように消えてしまったのだ。
あれは何だったのか!
今でも判らず仕舞いである。

 

あまり食欲はなかったが、飯を炊いて簡単に夕飯を済ませ早めに
寝袋にもぐり
込んだ。酒を一杯飲みたい雰囲気だったが、残念ながら
荷物の都合で持ち合わせ
がなかった。

 

翌朝4時、テントその他不要の荷物を残し軽装で、いよいよ対岸へ
渡る準備を
して出発した。

 

ダム放水前でザラ瀬の水深は膝位だった。ずり足で慎重に渡り中州
を越え水深の
ある川の分流部分に到着した。5年前と少し流れが
変わったようだが、やはり
歩いては渡れない。思い切って予定通り
飛び込んだ。

 

「ザブーン!」

 

最初の難関?と覚悟していたから予定の成り行きである。

 

5年も掛かってやっと着いた東谷出合だ、気合が入っている。
平泳ぎでなんなく
渡り切った。集中力は冷たさを撥ね退けてくれる。

 

「さあ!いよいよ東谷に入渓だ。」

 

 

 

 

 




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